けんもりブログ

2018.03.27

KENMORI-BLOG

【報告・お知らせ】もうすぐ春です!芽吹きも間近~冬芽の観察~

こんにちは。

昨日3/26に宇都宮では桜の開花宣言がありましたね!

県森でもカタクリやニリンソウなどもぞくぞく咲いてきて春の到来です。

少し遅れましたが、

先日3/18(日)に開催された

今年度最後の森の集い「もうすぐ春です!芽吹きも間近~冬芽の観察~」の様子をご報告させて頂きます。

講師はもちろん、植物の幅広い知識をお持ちの栃木県シダの会会長「田代俊夫」先生。

まずは座学から。

実際にカッターを使い、冬芽の断面を見たり、

ルーペを使い、じっくり観察しました。

座学が終われば野外での観察会

毎年、冬芽の観察会の時季にはダンコウバイが満開になります。

展示館前の植栽アカヤシオ

観察した日はぷっくりした冬芽も

座学の中でおもしろかった植物をひとつご紹介します。

マタタビ科のつる植物である「サルナシ」です。

白い小さな花を咲かせて、キウイに似た甘酸っぱい実がなります。

そんなサルナシですが、冬芽がどうなっているかというと、

一見葉痕(葉の落ちた痕)しかわからないのですが、

カッターで断面をさいてみると何やらワシャワシャしたものがあります。

この茶色の物は繊維だと思いますが、この周辺にサルナシの冬芽があります。

※画像が見づらくて、ごめんなさい。

サルナシの冬芽は葉痕の周囲などが膨らみ、この中に隠れていて外からは冬芽があるかは見えません。

これを「隠芽」といいます。

サルナシは冬芽自体を内部で守りながら寒い冬を待ち、春を待っているのですね。

そして、なんと今朝その冬芽が樹皮をつき破っているではありませんか!

冬芽を観察することで植物によっていろんな戦略があることが判り、

つくづく植物の生命力に驚かされます。

また冬芽の観察後、春の芽吹きを再度観察してみるのも面白いですね。

ということで次回の森の集いは、

平成30年度 第1回目となる

4月15日(日)「好きです!春の花」を開催いたします。

講師は冬芽の観察と同じ「田代俊夫」先生をお迎えいたします。現在、参加者募集中です!

4/30(月)「春の野鳥観察~さえずり散歩~」も現在、参加者募集中です!

また今年度の森の集いの予定表が出来上がりました!

(本多)

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