けんもりブログ
2020.05.11
KENMORI-BLOG
カタバミ
庭の片隅や道端でもよく見かけるカタバミ。
かわいいハート3つの葉はクローバーのようでもありますが、
少し弱々しいイメージで、黄色い小さな花をつけます。
葉は睡眠運動といって暗くなすると折りたたむようにして閉じるのですが、
閉じた形が葉の片側を食べられたように見えることが名の由来になっています。
赤い葉のものもありますが同じ種類です。
ちょっと実験してみましょう。
10円玉を用意してください。
少し古い年代の黒っぽくなっているものがいいです。
カタバミの葉っぱを何枚かつんで水分が少し出るくらいまで揉みます。
それを10円玉の表面にこすりつけてください。
ゴシゴシゴシ。。。
みるみるうちに10円玉がピカピカになりました!
最初と同じような色の10円玉と並べてみるとこんな感じ。
10円玉は表面がサビて黒っぽくなるのですが、
カタバミの葉っぱに含まれる成分がサビを落とすので、
ピカピカになるのです。
ほとんどの植物は他の虫や動物に食べられないために何かの毒を持っています。
それを人が食べると苦みや辛み、酸味、えぐみと感じたりします。
その中でも人が大きなダメージを受けるほどの毒をもつ植物は毒草と言われます。
カタバミは虫に食べられないための毒成分として酸っぱい「シュウ酸」を含んでいて、
その「シュウ酸」が10円玉をピカピカにする働きをします。
お庭や散歩道にカタバミがあったらぜひ試してみてください。
今の時期、畦道に高く伸びてひらひらの花をつけているスイバも
葉や茎にシュウ酸を含むので同じ効果があります。
そもそも葉が酸っぱいから「酸い葉」でスイバと名がついてますね。
カタバミは、爪くらいの大きさのヤマトシジミという小さな蝶の食草でもあります。
その毒を克服してカタバミ専門に食べるようになった昆虫なんですね。
小さな卵や幼虫がついていたら、そんなことを想いながら見守ってあげるのもいいかもしれませんね。
(アクツ)