けんもりブログ

2016.01.21

KENMORI-BLOG

冬の楽しみ♪アニマルトラッキング

本日は二十四節気でいうところの「大寒(だいかん)」。
暦の上では、一年で一番寒い日ということです。厳冬期がやってまいりました。
今回の大雪では、まったく積雪の無かった森林展示館周辺にも、もっさりと降り積もりました。
(案内人2号はちょうどお休みだったので雪かきをすることもなく…出勤スタッフありがとう!)


創造の滝も、なかなかに素敵な様相になりました(*^_^*)

ひゃっほー♪
遊歩道に足跡つけるの、一番乗り!


…と思ったら、すでに先客が。
左はノウサギ、右はキツネ(か内股のイヌ)かと思われます。
そう!アニマルトラッキングの楽しい季節がやってきましたよ~
「anima(動物)tracking(追跡する)」という意味で、足跡や食べ痕など生きものが残す生活の痕跡=「フィールドサイン」を探し、それを分析して生き物たちの生活を探る、という調査法です。


これはノウサギの典型的な跳ねていった足跡。
さーて問題です、どちらが進行方向でしょうか!
答えは、
こちらの過去の投稿記事にて。

こちらは、急に方向転換したように見られるあと。
ノウサギは「止め脚」といって、同じ足跡を踏みなおしてバックしたり、急な方向転換をして進んだりしてごまかすような足跡を残します。キツネなどの捕食者をまくため、と云われています。
この足跡のわきにも、ずっと追跡していったようなキツネの足跡がありました。


これはイノシシかな?
ぐちゃぐちゃに踏み荒らしています。
イノシシとシカは、2本指が目だつとても似た足跡をしていますが、ちょっとした見分け方があります。


オレンジ色の2本の蹄の先が、シカよりとがっていて開いていること。
水色の副蹄(ふくてい)がハッキリついていること、など。
シカは副蹄がイノシシより高い位置にあるので、こんな浅い雪では痕に残らないことが多いのです。


これはイヌかな?
よく似たキツネの足跡は、左右の間隔があまりなく進行方向に一直線に並ぶことが多いのですが、これは左右に幅が開いていますね。


今回、図らずもクスッと笑ってしまったのが、こちらのアオサギと思われる足跡。
森林展示館の池の結氷した水面を歩いているのですが、いつも小魚が集まっている真ん中の流木の回りを歩き回っています。
「あれ?水の中が見えないよ?魚はどこ?」とウロウロ探したのかもしれません。
こんなふうに、夜中にさらっと雪が降った朝には、生きものたちの行動がさらに解りやすく残っています。
県民の森では、これらの動物以外にも、テンやネズミ類、リス、シカなどの足跡が見られます。
冬の森の楽しみ・アニマルトラッキング、ぜひ体験しにおいでください。
(遠山)

けんもりブログ - 最近の記事

2021
01/19

昆虫達の冬の過ごし方

1月20日は一年で最も寒さが厳しい「大寒」。 池も時折、凍ります。 木々はたくさ…

2020
05/11

カタバミ

  庭の片隅や道端でもよく見かけるカタバミ。 かわいいハート3つの葉はクローバー…

2020
04/30

タネの運び屋

  風も暖かくなって、地表ではアリがせわしく歩いているようになりました…

森