けんもりブログ
2013.08.28
KENMORI-BLOG
昆虫たちにも秋の気配

ここのところ、すっかり秋のような涼しい風が吹きはじめています、県民の森です。
日差しはあいかわらず強いですが、真夏の頃よりは肌に優しく感じますね。
森林展示館周辺のセミも、ヒグラシの声はたまに聞こえる程度になり、いまはツクツクボウシとアブラゼミが、盛んに鳴いています。

構内の明るい開けた場所では、アカネトンボの仲間が群れています。
これはアキアカネかな?すっかり赤くなっていますね。
成熟した成虫の、特にオスはこのように体色が鮮やかな赤みを帯びてきます。
いわゆる「赤とんぼ」と呼ばれる所以ですね。
もう少ししたら、繁殖のために大群で里に下りる様子が観られると思います。

1週間ほど前、展示館の玄関にいた、ダイコクコガネの仲間。
ミヤマダイコクコガネでしょうか?
涼しくなってきたせいか、動きがあまり活発ではないようす。
糞虫(ふんちゅう)といい、動物の糞を食べる甲虫ですが、多くの仲間はこのようにピカピカした美しい姿をしています。
とくにダイコクコガネの仲間は、角があるものが多いので、とてもかっこいいですね。

今朝、管理事務所わきの街灯の下でみつけた、ヤママユの大きな羽。
大型の蛾の仲間ですが、濃い亜麻色の地に、薄桃~朱の模様がさしていて、とても美しいです。
前翅・後翅2枚ずつで、一頭分が落ちていましたが、本体は見当たらず。
誰かに食べられたのかな?
夜行性の蛾が捕食されたということは、カラスに早朝つかまったというのも考えられますが、小型のフクロウ類も可能性が高いです。
特にアオバズクなんかは大型の昆虫が大好きで、カブトムシやクワガタも頭と羽を残して食べちゃったりします。
蛾も好きなようで、このように食べる前にむしった羽だけ残っていることが多いようですね。
そして、ヤママユたち大型蛾が出始めると、いよいよ夏の終わりを感じます。
虫たちの世界も、秋が始まっているようです。
(遠山)