けんもりブログ
2014.03.05
KENMORI-BLOG
一雨ごとの暖かさ

今日は朝から雨の県森です。
奈良東大寺の修二会(しゅにえ・通称「奈良のお水取り」)も先週末から始まりました。
関西出身の案内員2号なんかは、お水取りのニュースを聞くと「寒さもいよいよ終わりだな…」と思うのですが、関東の皆さんはどんな行事で冬の終わりを感じるのでしょうか。
この日曜日、県民の森に積雪がありました。
(以下、画像は3/2撮影)

森林展示館玄関もこのとおり。
ただし、三週間前の豪雪とくらべると、湿った重い春の雪です。

雪が湿っているせいか、細い枝にも着雪し、まるで樹氷のように樹冠が真っ白になっていました。

宮川の遊歩道も真っ白。
まだ積雪が深く、長靴でも厳しい状況でした。
シカ、イノシシらしきものや、ウサギ。そしてヒト。
すでに先客の歩いた足跡でいっぱい。
スノーシューか輪カンジキでないとつらいだろう…
と思っていたら、どなたか長靴ではまりながら歩いた跡が(^_^;)

流れの中では、岩に氷も無く…
雪は残れど、寒さの緩みを感じます。

ところで、オレンジ色の枯葉をたくさ付けたままの樹が、岸辺のあちこちで眼につきます。

近づいてみると、カエデの仲間のチドリノキでした。
触ると、カサカサに乾いています。
同じように、落葉樹だけど春近くまで葉を残すのに、カシワなどナラ類が知られています。
冬芽を寒風から守るため、枯葉がコートの役目をしているとよく言われていますが…
チドリノキはどうなんでしょうか?
雪を踏み分けて歩いていても、冬の終わりを感じるひと時でした。
明日は二十四節気でいうところの「啓蟄(けいちつ)」。
虫や小動物たちが、冬ごもりから目覚めて動き出す時期を意味していますが、そろそろアカガエルの仲間も冬眠から覚める頃。
案内員にとって、まいにち気の抜けない季節が始まります。
(遠山)