けんもりブログ
2013.08.02
KENMORI-BLOG
盛夏の森の花
8月に入りました。
二十四節気の「大暑」のど真ん中。
暦の上でも実際にも夏真っ盛りのはずですが、関東甲信地方は梅雨のようなお天気が続いています。
今週に入り、全国から大雨による災害の情報がはいっておりますが、皆様の地方は大丈夫でしょうか?
さて、明日からはまた、太陽の光と暑さが戻ってくるという予報ですが、展示館周辺の気温も、13:00現在は23度。
沢に降りれば、それよりマイナス3~4度という涼しさです。
しかし、花たちを見ると、高原にも着実に夏は訪れているようです。
盛夏の始まりを知らせるヤマユリは最盛をすぎ、いまはコバギボウシが咲き始めていました。
林の縁や草地など、日の当たるやや湿ったところに群落をつくり、薄紫の花を咲かせます。
展示館からキャンプ場にむかう道路際でも、可愛らしい顔を並べて風に揺れていますね。
まれに、このような白花をつける株も見つかります。
(場所は公開しておりません。あしからずご了承ください。)
ウツボグサも満開です。
シソ科で、そう大きくはない草本ですが、このビロードのような濃紫の花がなんとも気品があるように見えます。
名の由来は、昔の矢を入れて持ち運びする容器「靫」に花穂の形が似ているからだそうです。
魚のウツボではなかったんですね…
オトギリソウも咲いています。
現在も、傷や虫刺されなどの薬に使われている薬草です。
漢字では「弟切草」。
昔、この草が薬草としてとても効くことを見つけた鷹匠の兄弟がいて、他人にその秘密を洩らした弟を兄が斬り殺した、という哀しい伝説があり、それが名の由来と言われています。
ちなみに、葉やつぼみに見える小さな赤褐色の斑点は、斬られた弟の血が降りかかったもの、と言い伝えられているらしいです。
(遠山)